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雀宮公園~隠れたスポットから寄居町を代表する紅葉の名所へ~

11月も中旬になり、朝晩の冷え込みが徐々に厳しくなってきました。この時季、寄居町のあちらこちらでも紅葉を楽しむことができます。

紅葉の隠れたスポットから町を代表する名所へ

寄居町の中心市街地南側、荒川沿いに位置する「雀宮公園」では、11月中旬から12月上旬にかけて、園内一面が赤く染め上がり、紅葉が見ごろとなります。その景観は隠れた紅葉スポットとして近年人気を博し、寄居町を代表する紅葉の名所となりつつあります。雀宮公園は、寄居駅からわずか徒歩10分の市街地にありながらも、荒川の雄大な景色と共に、自然を楽しむことができる貴重な公園となっています。

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七代目松本幸四郎別邸跡地・雀宮公園

雀宮公園は、歌舞伎の名優・七代目松本幸四郎丈が愛し、昭和の初期まで存在していた幸四郎の別邸である「武州寄居町雀亭」の跡地。その後、敷地の所有者が代わりましたが、一般に開放され、町民に長きにわたり親しまれてきました。しかしながら、次第に管理が行き届かなくなり、木々がうっそうと茂り、いつのまにか、閉鎖されてしまいました。
長い間、閉鎖されていた雀宮公園ですが、その後、所有者のご厚意により、平成25年度からは、町が敷地を借り受け、園内を一部整備し、一般の方々に開放してきました。


中心市街地活性化事業による整備

町では、数年間、借り受けた土地を雀宮公園として一般開放してきましたが、中心市街地の活性化事業の一環として、雀宮公園をはじめとする、県指定名勝「玉淀」一帯を、川に親しむことができる憩いの場として一体的に整備することとしました。
雀宮公園については、平成29年度に町が敷地を取得し、市街地にありながら、川沿いの四季折々の自然を感じることができ、文化的価値も高い公園として整備し、昨年11月には、雀宮公園から玉淀河原までの親水遊歩道も完成。幸四郎丈が当時眺めたであろう荒川の景色をまじかに見ることができるようになりました。幸四郎丈が自らの著書「松のみどり」で「京都の保津川に劣らぬところだと聞いて、行ってみると多いに気に入ったので直ちに別邸を建てた」と記したとおり、雀宮公園から望む荒川は、今でも絶景です。

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十代目松本幸四郎

町では、このような歴史的、文化的観点からも、雀宮公園を重要な観光資源と考え、十代目松本幸四郎丈に手紙を送ったところ、ご本人から、「松のみどり」に対する思いや、歌舞伎に対する姿勢、そして、いつの日か雀宮公園を訪れてみたい旨のお返事、さらには、町民に対するメッセージと、十代目松本幸四郎丈の座右の銘である「守破離(しゅはり)」の言葉を直筆でいただきました。
「守破離」とは、もとは千利休の訓をまとめた『利休道歌』にある、「規矩作法守りつくして破るとも離るるとても本を忘るな」を引用しており、「」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、「」は、他の師や流派の教えについて考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる、「」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させること。
この直筆でいただいた座右の銘「守破離」は、石に刻み、園内に記念碑を建立したほか、メッセージを掲載したパンフレットを新たに発行し、雀宮公園を重要な観光資源として、今後も町内外に積極的にPRし、多くの方に訪れていただきたいと考えています。

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雀宮公園は、ハード整備を機に、隠れた紅葉の名所から、寄居町を代表する紅葉の名所となりつつあります。雀宮公園のように、整備による活性化が促進されるよう、町では、寄居駅南口を中心にハード面での整備を行っています。事業計画期間は、平成30年度から令和4年度までの5年間。さまざまなハード面の整備を先行して実施し、同時に、賑わいの創出のため、株式会社まちづくり寄居をはじめとする関係団体と連携し、ソフト事業も積極的に展開していきます。

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