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寄居駅南口の現状~ハード事業完了後の1年~

寄居駅南口は、内閣府の認定を受けた中心市街地活性化事業により、令和5年3月にハード事業が完了し、寄居駅開業以来120年ぶりに生まれ変わりました。寄居駅南口駅前拠点(Yotteco・YORIBA)が令和5年4月末にオープンし、徐々に賑わいと回遊性が向上しています。

寄居駅南口駅前拠点施設 Yotteco


寄居町の新たな顔となるYottecoは、賑わい創出の拠点として、様々な用途で活用されています。オープン以来、開催されたイベント等は約40回。町主催のイベントに加え、指定管理者や民間のイベントも数多く開催されています。通常は、地域の方々や学生などがそれぞれのスタイルで利用しています。観光案内や移住相談、物販コーナーやカフェがあり、フリーWi-Fiも完備され、待ち合わせ、そして仕事や勉強の利用も増えています。

賑わいの拠点へ

来場者は5万人を突破

Yottecoの来場者は、昨年4月末のオープン以来、2月末までで約57,000人。今月も様々なイベントが開催されていますので、今年度の利用者は当初の目標である60,000人を突破する見込みです。これまで、寄居駅南口には人が集う場所がありませんでしたが、Yottecoができたことで、人が「集う」「憩う」「交わる」、文字通り「拠点」の役割を果たしています。

昨年6月のF1マシン展示
イベント時の行列

集客と回遊性の向上

まちの活性化を表す単語として「賑わい」という言葉が使われます。ある研究結果では、視界に16.6人以上の人が見えることで「賑わい」を感じるとされています。中心市街地活性化事業の「賑わい」の尺度として、通行量(歩行者・自転車)を計測することが重要であるとされています。「通行量の調査=まちの活性化の度合い」とし、町では中心市街地活性化事業開始以来、毎年調査を行っています。
事業開始後、すぐに新型コロナウイルス感染症の蔓延により、全国的にまちから人の姿が消えました。寄居町も例外ではなく、もともとそれほど多くない通行量ではありましたが、目に見えて影響を受けました。しかしながら、今年度の調査では、平日と休日の合計値が、基準値である平成27年度の調査値を上回るなど、コロナ禍の影響を脱し、上昇に転じています。

まちなか人口の動向

町全体の人口が増加していた時代においても、市街地の人口は、昭和40年代以降、徐々に減少してきました。このことが、担い手不足につながり、人口減少による空洞化が進みました。しかしながら、「まちなか住宅取得補助金」等の効果もあり、市街地の人口は、令和3年度にはわずかながら増加に転じ、令和4年度は減少しましたが、今年度は再び増加に転じるなど、少しずつ変化が見られています。
また、社会増減数(転入-転出)では、転出超過が続いていましたが、令和2年度から4年連続で転入増加となり、こちらは顕著な変化が見られます。
※人口は各年度1月1日現在

市街地の人口減少に歯止め

寄居町の中心市街地活性化事業は、全国の町では最初の事業となります。内閣府から認定された事業期間(平成30年度~令和4年度)が満了となり、今年度が新たなスタートの年度でした。幸いなことに、官民連携により、この事業に取り組んできたことが評価され、総務省からまちづくり大賞地方自治体表彰をいただき、寄居駅南口駅前拠点施設Yottecoは、2023グッドデザイン賞を受賞しました。

ふるさと大賞地方自治体表彰
大野知事へ受賞の報告
2023グッドデザイン賞受賞

中心市街地活性化事業は、整備したハードを十二分に活用し、さまざまなソフト事業を展開し継続していくことが重要となります。行政だけではできることは限られています。移住定住策、空き店舗活用、創業支援、各種イベント等…、官民連携のまちづくりを進め、中心市街地から町全体の賑わいの創出に取り組んでいきます。