中間平でバードウォッチング~タカの渡り~
寄居町の中間平では、9月から10月上旬にかけてタカの渡りを観察することができます。
タカの渡り
そもそも渡りとは、鳥が食糧や繁殖を求めて移動することで、季節による環境の変化に対応するため、鳥は長距離を移動します。
寄居町中間平では、日本で繁殖・子育てを済ませたタカ類が越冬地へと旅立つ様子を観察できます。タカ類は山岳地帯の上昇気流を利用して、効率的に飛びエネルギーを節約しながら越冬地へ移動します。
観察スポット・中間平
寄居町にある標高約370メートルの中間平緑地公園付近は、渡りの通り道として、関東でも有数の観察スポットになっています。中間平緑地公園には関東平野を一望できる展望デッキや、駐車場、トイレがあり、アクセスもよいことから毎年多くの観察者が訪れます。寄居駅からは車でおよそ15分程度。
タカの渡りの種類
越冬地へ渡るサシバやハチクマ、ノスリなど約10種類ほどの猛禽類を観察することができます。
多くの方を魅了する「タカの渡り」
この時季、展望デッキには観察者とバードフォトグラファーの姿があります。
ある方は望遠鏡を覗き、野鳥の飛来を手帳に事細かに記します。手帳には、観察日と鳥の種類、そして渡った数。長年経験からくるものなのでしょう。鳥が現れた瞬間、その名前を瞬時に言い当て、仲間に伝えます。
バードフォトグラファーが大空へ向ける巨大なバズーカ。これは一眼カメラのレンズです。まさに鳥を撮るために作られたような、焦点距離※500mmを超える超望遠レンズで撮影されていました。
※スマートフォンの画角はおよそ26mm(35mm換算)程度といわれ、この値が大きいほど、被写体を大きく写すことができます。単焦点(ズームしないレンズ)の超望遠レンズは、動物や乗り物など、動いている被写体を追う誰もが憧れるレンズです。
今回ご提供いただいた写真も、なかなか現れないタカを瞬時に捉えたもの。たとえどんなにカメラやレンズの性能がいいものでも、撮影者の腕がなければ、このように綺麗には撮影できないでしょう。タカの目にピントがくっきりと合い、羽毛の質感まで感じとることができます。
今、タカの渡りのシーズンを迎えていますが、エンターテイメントショーのように、中間平に行けば必ず見ることができるわけではありません。「今日はなかなか出ないね」と聞くこともあります。それでも、タカの渡りに多くの方が魅了されるのは、タカを観察できたときのよろこびや、写真に収めたときの感動があるからなのでしょう。
ベンチに腰掛け、のんびりとタカを待つのも一つの楽しみ方です。”秋のよき日に、気高く舞うタカの姿を仰ぎ見る” そんな贅沢なひとときを中間平で過ごしてみてはいかがですか。
アクセス
問い合わせ
プロモーション戦略課 048-581-2121
写真提供:バードフォトグラファー・鈴木さん