スポーツとまちづくり
あけましておめでとうございます。本年も、寄居まちづくりNOTEをよろしくお願いします。
皆さん、年末年始はいかがお過ごしでしょうか。毎年この時季は、テレビの前で様々なスポーツを観戦されている方も多いと思います。今回はスポーツとまちづくりについて考えてみたいと思います。
ニューイヤー駅伝
毎年元旦に群馬県で開催される全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)。7区間、100キロのコースでたすきをつなぐレースにHondaが出場し、堂々の2位となりました。
また、男衾中出身の設樂啓太選手、悠太選手が出場した西鉄が22位、城南中出身の内田健太選手が出場した埼玉医科大学Gが30位、小山司選手が所属するSUBARUが5位となりました。なお、小山選手は、今年70回目を迎える寄居町駅伝のゲストランナーとして、寄居町に凱旋する予定です。いずれの選手も学生時代には、箱根駅伝を走っており、当時から我々町民に、勇気と感動を与えてくれています。
このニューイヤー駅伝ですが、群馬県をはじめ、沿線自治体の協力により成り立っていることが想像できます。全国的に注目される大会は、メディアに取り上げられ、交流人口や関係人口を増やす、自治体にとっては、一種のまちづくり活動です。
全国高校サッカー選手権
年末から年始にかけて、学生スポーツの全国大会が開催されています。今年は全国高校サッカー選手権大会に埼玉県代表として、正智深谷高校が出場しました。
高校生の憧れの舞台“せんしゅけん”。8年ぶりの出場となった正智深谷高校には、2人の寄居町の選手が登録されていました。
城南中学出身の吉田匠吾選出と男衾中出身の原一世選手(ともに3年生)。吉田選手は、1回戦と2回戦に先発出場し、中盤の底から守備はもちろん、効果的な裏への飛び出しで、攻守に活躍していました。
大晦日に行われた、“赤い彗星”こと九州の名門・東福岡高校との一戦は非常に緊迫したゲームとなり、惜しくも敗れてしまいましたが、高校年代最高峰のプレミアリーグに所属する東福岡高校相手にそのプレーは十分すぎるほど通用していました。憧れの舞台に立つまでの努力は決して簡単なものではないはずです。幼少期からボールを蹴り、土日の試合や練習など、決してあきらめることなく、継続してきたことが全国大会につながり、人としての成長にもつながっているのではないでしょうか。
クラブチームという選択肢
現在、中学生の部活動は転換期を迎えています。「部活動の地域移行」と呼ばれ、これまで学校の教員が担ってきた部活動の指導を、地域団体などに担ってもらうことで地域の活動に位置づけることを指します。
サッカーに限って言えば、ほかの競技に比べ、学校の部活動を選ばず、クラブチームで活動する選択肢はかなり前からあり、今回全国大会に出場した2人もクラブチームの出身です。一概に、部活動とクラブチームのどちらが良いとは言えませんが、そういう選択肢が普通となっているのが現状です。
2人の出身クラブは、上里町で活動するFC.Coruja。寄居町出身で初のJリーガーとなった川邉隆哉さん(元大宮アルディージャ)もこのクラブの出身です。上里町では、このクラブが地域に根差しており、幼稚園の運動教室や中学年代の女子サッカーチームも抱える地域密着型スポーツクラブとなっています。
継続は力なり
「まちづくりはひとづくり」といわれています。また、スポーツもひとづくりといわれています。まちづくりもスポーツも一朝一夕には結果が出ません。将来のあるべき姿を見据え、日々継続することが大切になります。行政の立場でまちづくりにかかわる部署として、様々な業種の方たちとに関わることがありますが、まちづくりにとって重要なのは、途中で投げ出さず、方向を修正しながらでも継続することが大切なのではないでしょうか。そこはスポーツに通じるところがあり、その先を見据えたまちづくりにもつながると考えています。
スポーツによる地方創生とまちづくり
前述の川邊隆哉さんは、選手を引退後、日本サッカー協会で「夢先生」として、全国の小学校を中心に、夢や目標を持つことの素晴らしさ、それに向かって努力することの大切さ、フェアプレーや助け合いの精神を、子どもたちと語り合い、触れ合いながら伝えています。まさに、地域のひとづくりに大きくかかわっています。
スポーツ庁は、「全国各地で特色ある『スポーツによる地方創生、まちづくり』の取り組みを創出させ、スポーツを活用した地域の社会課題の解決を促進することで、スポーツが地域・社会に貢献し、競技振興への住民・国民の理解と支持を更に広げ、競技振興と地域振興の好循環を実現する」としています。
スポーツを通じた活動も、関係人口や交流人口を増やすことができます。まさに賑わいの創出を掲げるまちづくりに通じるところがあります。
まちづくりの目指す先
まちづくりはいわゆる、まちづくりの専門的なコンサルティングを受ける、またはそのような専門家を召喚するだけではうまくいきません。
スポーツを一例にしましたが、継続性を重視し、文化や歴史、地域活動など、さまざまな分野を組み合わせたまちづくり活動が、未来の賑わいの創出につながるのではないでしょうか。
日日是決戦
寄居まちづくりNOTEも今年の3月で開設から丸4年が経過します。この間、毎週欠かさず、職員が交代で記事を書き、新たな情報を皆さんにお届けしています。また、公式SNSについても、原則毎日、更新しています。
プロモーション戦略課では、ひとづくりを大切にし、未来を見据えた活動を日々こつこつと継続していきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いします。
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